数原 有希子さん
(諫早もりあげガールズ)
すはら ゆきこ諫早もりあげガールズ
ジャンル 地域づくり・観光農林水産・食品
職種
活動のエリア 諫早市
プロフィール

「メディアの世界から、野菜ソムリエに。伝える。それが私の人生」
20歳の時、NBCラジオのレポーター・スキッピーに採用されたのをきっかけに、私の「伝える」人生は始まりました。当時は、県内各地を車で走り回り、地域の人々、出来事、まつり、花鳥風月などを取材し、現場だからこその「生の声」を、電波を通して伝える日々。好奇心、行動力、感動力を体感すること。レポートや放送に関する様々な事柄を、上司や先輩方に学ばせていただきました。多くの貴重な経験をさせていただいたスキッピー時代が、今の私の原点です。
その後、Jリーグの横浜フリューゲルス(当時)長崎事務局に転職し、試合の運営やサポーターの育成をする傍らで、イベントや司会の仕事に携わったのち、フリーアナウンサーに。モットーは、ご縁をいただいた方々の「心の中の声」を代弁すること。その声をお伝えできた時の喜びは、何にも代えがたいものでした。
しかし、自身の身体を過信していた20代後半に体調を崩し、健康や食について深く考えるように。生きることは食べること。体は食べたものでできている。食と人生が、常にリンクするようになりました。なんでも簡単に手に入る世の中だからこそ、少し手間をかけて手作りを心がけ、味噌や漬物、納豆まで(笑)手作りしていたこともあります。
そして、猫の額ほどのベランダで「野菜」を栽培するようになりました。生命力の強い野菜を作るために、土づくりから学び、自然や環境についても考えるように。休みの日は直売所めぐりが楽しみのひとつでした。
その後、NHK長崎放送局での報道記者を経て、地元のコミュニティーラジオ局 エフエム諫早の放送局長に就任。社外でも地元に社会貢献ができればと、女性目線で地域の魅力を発信するボランティア団体「諫早もりあげガールズ」の一員として活動をしていた時、会社員の夫に、予期せぬ転勤が決まりました。これまで積み上げてきたものはどうなるのか。迷いや不安はありましたが、これもまた人生。何か意味があるに違いないと、夫と共に東京へ。

都会での暮らしは躍動感があり、刺激的です。でも、毎日の生活の中で、あるものが恋しくてたまりませんでした。それは、長崎で毎日食べていた野菜の美味しさでした。長崎では、採れたて、新鮮、旬の栄養価の高い野菜が、手軽に買えていましたが、私が住んでいた街ではそれが難しく、スーパーで買ってきた野菜を食べても感動がありませんでした。もちろん東京にも美味しい野菜はあります。珍しい野菜もたくさんあります。でも流通のしくみ上、新鮮さは格段の差。帰省時に大量の野菜を購入し、その野菜をしみじみ眺めていた時、もともと「伝える」ことが好きな私は「長崎の野菜の美味しさを知ってもらいたい」「野菜の生命力、食べる楽しみを伝えたい」「そうだ!これからは、野菜の声を代弁しよう!」と思いたち、野菜の幅広い知識を身に着けるため、野菜ソムリエプロの資格を取得しました。
資格取得後は、野菜ソムリエプロ×諫早もりあげガールズの活動と位置づけ、諫早市の生産者さんと連携して、都内で諫早の野菜をPRするイベントを開催。諫早出身の首都圏在住の方々が参加してくださるなど、越境した故郷の交流も楽しませていただきました。
また、このイベントがご縁となり、東京のホテルで諫早の野菜を使った期間限定のランチイベントも実現しました。
すべて、応援してくれた仲間や友人のおかげです。

約4年間、東京で過ごしたのち、再度、夫が諫早へ転勤に。現在は、資格×地域の食材を生かした、スムージー教室やイベントを開催したり、楽しく食育ができる野菜教室の講師を務めたりして、諫早を拠点に活動しています。メディア、野菜ソムリエプロ、ボランティア活動。一見、違う世界のようでいて、すべてに通じることは「発見→感動→伝える→楽しさや喜びを共感」できること。まるで、これまでの経験が一本の糸で繋がったようにも思え、改めて、学び、育て、共に活動させていただいた(いただいている)周りの方々に感謝しています。
これからも、与えられた環境の中ベストを尽くし、縁ある方々に喜んでいただける活動につなげられると嬉しいです。
(更新 平成30年1月)
ライフヒストリー
25歳 ASフリューゲルス長崎事務局、イベント、MC
41歳 NHK長崎放送局(諫早報道室)報道記者
44歳 エフエム諫早 放送局長
45歳 夫の転勤に伴い東京へ
47歳 野菜ソムリエプロ 資格取得
Q. お仕事(活動)と家庭の両立で工夫していることは?
二人で決めたことは共同責任となり、協力しあいますし、お互いに応援もしやすくなります。
それと、毎日の野菜料理に、愛情をひとつまみ入れています(笑)
Q. 座右の銘(好きな言葉)は?
理由などあれば合わせて教えてください。
Q. これからしたいこと(今後の目標)は?
生産者と生活者を繋ぐ、虹の架け橋を目指し、「伝える」ことで、社会的な貢献をしていきたいと思います。
Q. 後輩女性へのメッセージをお願いします!
そして、その後悔をしないために、今、何ができるでしょうか。
何も思わなければ、何も叶いません。
小さくてもいい。夢を持ってください。夢は一歩踏み出すと目標に変わります。
その皆さんの目標が、予定に変わることを願っています。
そして、夢の実現のために、「健康」や「食」にも関心をもっていただけると嬉しいです。
夢に向かって、一緒に顔晴り(頑張り)ましょう。